名誉教授曰わく「ボケは生活習慣病かもしれない」
先日、名誉教授の先生とお酒を飲みました。私を「食」の教育研究へと導いてくれた恩師の先生です。年に何度かお酒をご一緒する機会を頂いています。
「試験の採点が終わった頃でも、夜食くん、ビールでもどう?」とお誘いを受けていました。先週末に、採点業務が一段落ついていました。
その名誉教授の先生は、5年前に長年勤めた大学を退官しましたが、現在は別の大学で数コマだけ教えています。しかし、今年70歳となり、その講義も今年度で担当を外れるのだそうです。
「若い人と接する機会がなくなると、急にボケるかもしれないなぁ」
「先生が、ボケるのは全く想像つかないですね」
決してお世辞とかではありません。昔から多趣味で、今も二日一回はロードバイクで50km以上走り、アマチュア無線で100ヶ国以上の国々と常時交信しているという、体も脳も活動値が桁違いにハイレベルな方なのです。
その先生は、現職時代も、自転車のヒルクライムという、ひたすら山を登り続ける競技の大会に参加しては、自分より若い人を置き去りにして入賞したり、還暦を迎えてからスノーボード(しかもアルペン系)を始め、あっという間に上達してスラロームを颯爽と滑走していました。
現在ももうすぐ70歳になる“おじいさん”にはとうてい見えない「超人」なのです。
「ボケ防止には頭を使うことと言われてるけど、頭を使うこと=脳の血流増加と考えれば、筋繊維の修復と同じように神経の修復も、運動で全身の血流を増加させれば可能になると思って、自分で実践しているですよ」
「若年性アルツハイマーの人や、知人でボケた人の生活習慣を考えると当てはまっているような気がして。まあ、私の単なる仮説ですけどね」
そう言って、日本酒の「日高見」をくいくいと空けていました。まだまだ認知症には無縁と思えるような方でも、年齢的にはやはり一番の感心事なのだと感じました。
いろいろな話を聞き、いろいろな話をさせてもらいました。毎回ですが、恩師と話すといつも刺激を受けて、私の脳への血流が増加しているような気がします。むしろ私の方が認知症予防になっているのかもしれません。