どのような「非常食、災害食、震災食」を準備しておけばよいか?
今週から、大学のインターネットサーバーや電話等が復旧し、いろいろな方から、震災のお見舞いや暖かいお言葉を頂きました。心より厚く御礼申し上げます。
先ほど、仙台の街角で「東京都水道局」や「京都市水道局」の給水車を見かけました。仙台では、水道やガスの復旧が急ピッチで進められ、復旧に数ヶ月かかるといわれていた都市ガスも今月中には大部分の地域で正常化するとの見込みです。
全国から不眠不休で物資を届けていただいたり、各技術者の方々にライフライン復旧の応援に駆けつけていただいたりと、ただただ感謝の言葉しかありません。誠にありがとうございます。
さらに、多方面で住民の暮らしを支えていただいているボランティアの方、募金していただいた方、復興に携わっていただいているすべての方に心よりお礼を申し上げます。
東北は、義理人情に厚いところです。今回、助けていただいた方のことは多くの東北人の心に残り、おそらく一生忘れないことでしょう。
さて、今週から私のMacが使えるようになったので、震災後の”食”にまつわる写真をいくつかアップしたいと思います。
3月18日に書いたブログの記事、「薄暗い洋菓子店とその店員 〜復興への第一歩にかえて〜」内での震災2日後に食べたケーキがこちら。↓
停電の下でのケーキ。わが家では、別名「命の恩人」と呼んでいました。
このケーキを作った洋菓子店は、その後も精力的にケーキを市民に提供していました。このお店は、私はずっと忘れないでしょう。
写真がボケボケでわかりにくいですが、お湯を沸かしたポットに、砕いたもちと春雨スープの元を入れたものです。わが家では、別名「命のともしび食」と呼んでいました。
写真での熱源は、カセットコンロですが、アウトドア用の携帯ボンベも多用しました。
上の写真のような食事を約1週間ほど続けたでしょうか。近くで配給や炊き出しもあったのですが、多くの人が並んでおり、食事を自分たちで作ることができる私たちは、遠慮していました。
今回の大震災で、普段当たり前にあった水や食料を手に入れるのがいかに大変かを身を持って体験なされた方が多いと思います。
電気、水道、ガスのライフラインが断たれては、米の備蓄がいくらあっても食べられません。水や熱源をいかに確保するか、また、ライフラインの復旧状況や時間変化によって、求めるものや調理の方法なども変わってきます。
今、仙台ではほぼ通電していますが、都市ガスが大部分でストップしているので、電子レンジ、電気ポット、IH調理器、カセットコンロなどが各家庭で活躍していることでしょう。
”食”の教育研究に携わるものとして、今回の震災後に、どのような非常食(災害食、震災食)を被災者の命やメンタル面を支えていたのか大変気になります。
食の科学者としては、これから「今後の非常食、災害食、震災食には何が必要か」を真剣に考えていきたいと思っています。
震災直後から私たちは、「温かい料理」を食べていました。温かい料理は、体の消化・吸収に良いだけでなく、メンタル面の不安を和らげるのに効果的であることをリアルに実感してます。震災後、雪が舞う寒い時期だったことも、温かい料理の”力”をより際立たせました。
災害時は、水と食料確保が大前提ですが、次の段階としては「いかに温かい料理を提供できるか」、すなわち「いかに熱源を確保するか」が重要でしょう。
もし、このブログを見た方で、ご自身の体験から、今後の災害食、震災食に必要なものを教えて頂けると助かります。多くの方の経験を風化させることなく、次の災害の予防に少しでも役立てられたらと思います。
落ち着いたら、これらの本を買ってみましょう。↓

これからの非常食・災害食に求められるもの―災害からの教訓に学ぶ
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これからの非常食・災害食に求められるもの〈2〉災害時に必要な食の確保
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最後、現在のわが家の状態をお知らせします。
外観↓
マンションの壁に亀裂。
部屋内↓
部屋の中にも同じ様な×の亀裂。
ベランダ↓
砕けた破片が散乱。サッシの枠が歪んで、窓が閉まらず。
外壁↓
余震で日々、壊れていく玄関側の外壁。
賃貸マンションですが、部屋の様子を見に来た不動産の方に「私も正直、ここには住みたくないですねー」と明るくいわれる始末です…。
まぁ、来週も、頑張って生きますよ!