夜食日記

分子調理学者。料理・調理のメカニズムを研究する大学教授。著書に『料理と科学のおいしい出会い』(化学同人)、共訳書に『The Kitchen as Laboratory』(講談社)など。分子料理・分子調理ラボ(http://molecular-cooking-lab.net)を主宰。関心は「食×科学×芸術」。

食料品

なぜ「若者のビール離れ」が話題になるのか?

暑い日が続いていますが、無類のビール好きにとっては最高の季節です。 わたくし、飲み会ではほぼ最初から最後までビールです。とりあえずビール、もう一杯ピール、締めもビール。日本酒も好きですが、断然ビールが好きです。炭酸ののどごし、ホップの苦味、…

コロッケの定義

よく学生には「常識を疑え」とことあるごとに言っています。「世の中当たり前と思っていることほど、当たり前じゃないよ」と。食の分野でも、食べ物がどのようにして体に取り込まれて、体の成分になっているかは完ぺきには分かっていないのです。「分かって…

食べ物も子供も「純」でいいのか?

商品の売り文句として、「ピュア」「無添加」「まじりっけなし」という言葉をよく目や耳にします。なんとなく安全をイメージさせますが、どれも商品の「純粋さ」をアピールしています。 日本料理は素材にできるだけ手を加えないことを良しとする「引き算」の…

カシスマスタード

先日、スーパーで「カシスマスタード」なるものを見つけたので買ってみました。 早速、鶏肉を焼いてこのカシスマスタードをのせていただきだした。 マスタードの酸味にカシスのフローラルの香りが加わって、なかなか美味でした。何となく一足早い「クリスマ…

マーマレードの母

英国の人気オーディション番組で世界的に有名となったスーザン・ボイルさんは、スコットランド出身ということなので、スコットランド女性にまつわるある食品の開発物語を紹介したいと思います。 1700年代のある冬、激しい嵐がスコットランドの東海岸を襲いま…

健康食品市場の繁栄と衰退

金融危機で深刻な不況に突入した米国ですが、健康食品市場は極めて好調のようです。2008年度データでは、6%程度の成長が見込まれると予測され、「不況のかけらもない」と報告されています。 健康食品の分野は日本が世界で最も進んでいるので、健康志向の高…

「生キャラメル」がヒットした理由

日本人ほど”生食”にこだわってきた国民はいないでしょう。寿司、さしみなど、今でこそ魚介類を生で食することが世界的に広がりましたが、ほんの数十年前は「生食は野蛮だ」と世界で言われていた時代でした。 また、卵かけご飯が一時期ブームとなりましたが、…

そば粉が何%入っていれば「そば」といえるのか?

昨日のブログ*1の続き。 生めん(生麺)と乾めん(干しそば)で表示の基準が異なります。 生めん 生めんについては、不当景品類及び不当表示防止法に基づく「生めん類の表示に関する公正競争規約」が定められており、その中で「そば粉30%以上」の製品につい…

「そば入りそうめん」ではなく「そば」が食べたいのです

わたくし、無類の蕎麦好きです。一日一回は蕎麦を食べたいと思っています。おいしい蕎麦屋があると聞けば、どこにでも駆けつけます。 家でも乾めんの干しそばをゆででよく食べますが、買うのは決まって100%そば粉で作った十割蕎麦です(そば湯もおいしい…

「へしこ」の科学的解明

福井県の特産「へしこ」をご存じでしょうか。へしことは、鯖に塩を振って糠漬けにした郷土料理で、若狭地方の伝統料理です。 私は一度だけ食べたことがあります。塩味がかなりきついですが、辛口の日本酒によく合います。そんな「へしこ」の製造方法に科学の…

ビール会社の社員はビールを飲まない?

ビール会社(製造部門)に勤めている友人と久しぶりに居酒屋で飲んでいる時の会話。 私「ぷはー、やっぱりビールはうまいなー。家では”第3のビール”しか飲めないから、久しぶりのビールだよ。○○の所は、毎日ビール飲めていいよな。」 友人「いや、俺も久し…

レッドブルは渡り鳥、リポビタンDは飛べない鳥

年度末、締め切りがある仕事が複数あって、何かと時間に追われている毎日です。 最近、毎朝飲むエナジードリンク「レッドブル」がお気に入りです。 レッドブルはここ数年前くらいからコンビニなどで見かけはじめましたが、リポビタンDなどの栄養ドリンクが圧…

食料品の格付けをするウェブサイトの登場

私たちの身近にある食料品について、もっと詳しく知りたいと思った人は多いでしょう。しかし、ウェブサイトで調べようとしても、その製品を作っている会社のホームページでは、都合の悪い情報は一切載せていないのが普通です。客観的で科学的、かつ商品ごと…

食品のアウトレット

今日の日経新聞の記事から。 「ワケあり」食品 主婦ら行列 キズ・ヨゴレ有り、賞味期限近し……。「ワケあり」の品を格安で買える食品のアウトレット店がにぎわっている。菓子やパン工場では敷地内に作りすぎたり、形崩れした商品などを並べたアウトレットに開…

主食もトクホ

ついに主食の分野にも「特定保健用食品」が登場してきました。 山崎製パン、特保の食パン 食後の血糖値上昇抑える 山崎製パンは特定保健用食品(特保)の食パン「モーニングバランス」を4月1日に発売すると発表した。体内で消化されにくい炭水化物を含み、…

「スイーツ、ショコラ、シャンパーニュ」いつからこの名前になった?

明日はバレンタインデー。 至る所でチョコレート売り場が増強されており、日本のバレンタインデーは、恋人たちの愛の誓いの日というよりも、チョコレート消費のビッグイベントと化しています。 料理雑誌では、バレンタインデーに送るようなチョコをチョコレ…

国産ナチュラルチーズ里めぐり

先週末行った安比高原スキー場の近くにある安比高原雪牧場というところで、ナチュラルチーズを2種類買って帰りました。買ったゴーダチーズとホワイトチーズ(ストリングチーズ)ともに、日本人にあった穏やかな味で、自宅で美味しく頂きました。 その雪牧場…

本当の牛乳の味は、

週末、1泊2日で岩手県の安比高原スキー場に行ってきました。久しぶりに体を動かし、いいリフレッシュができました。 安比高原スキー場は、スキー場以外にも安比高原牧場を経営しています。ホテルの朝食バイキングで、その安比高原牧場の牛乳を飲んだのです…

少子高齢化による市場縮小にどう対応するか?

「やっと?」というようなニュースがありました。 しょうゆなどサイズ小さめに 適量・割安で販売増狙う しょうゆやドレッシングなどの分野で、従来より容量の少ない製品を発売する動きが食品メーカーに広がっている。少子高齢化などを背景に家族の人数が減り…