夜食日記

分子調理学者。料理・調理のメカニズムを研究する大学教授。著書に『料理と科学のおいしい出会い』(化学同人)、共訳書に『The Kitchen as Laboratory』(講談社)など。分子料理・分子調理ラボ(http://molecular-cooking-lab.net)を主宰。関心は「食×科学×芸術」。

「NHK生活情報ブログ」に載りました

 防災の日の前の8月30日に、NHK首都圏ネットワーク(午後6:10〜7:00)に出演させていただいたことは、前のブログに書きました。

 その放送の内容が、本日のNHKさんの「NHK生活情報ブログ」に掲載されました。

2012年09月07日 (金)
災害時の食の備え

この時期、災害に備えて備蓄する食品を見直されている方も多いのではないでしょうか。実は、東日本大震災では備蓄する食材についても課題が浮かび上がりました。同じ食料ばかりが続き、体調を崩す人も多かったようです。

(中略)

震災の時の食事がどのようなものであったのか。研究を進めている宮城大学の石川伸一准教授は、被災した400人以上の学生から当時の食事や体の状態についてレポートを集めました。その結果、同じ食べ物ばかりで食欲がわかなくなり、栄養も足りずに体調を崩したケースが多いことがわかってきました。

石川准教授は、今後の備蓄する食材について「実際、食料がなかなか届かない。食料が届くまでに1週間とか10日かかったところもあったので、その辺りまで見据えた食料であったり備蓄を考える必要がある」と話していました。震災で精神的に大きなストレスがかかる中、普段食べ慣れていない食事が続くと、それが新たなストレスを引き起こします。そこで、石川准教授は備蓄する食料は栄養も味も良いものを選ぶことが重要で、身近なスーパーにも備蓄に適したそうした食料があると言います。

そのひとつが肉や魚、豆の缶詰。タンパク質を補い、免疫力が低下することを防ぐことにつながります。石川准教授は、「震災や災害で流通がストップすると、どうしても肉、魚、卵、それに乳製品などタンパク源となる食料が入ってこないので、それを補えるのが缶詰」と指摘しています。

さらに、ビタミンやミネラルをとることができるのがドライフルーツです。例えばプルーンは食物繊維も豊富で便秘を防ぐ効果があります。また、災害時にはカップ麺など塩分が高めの食事も多くなりがちですが、プルーンにはカリウムが多く含まれ、余分な塩分を排出する働きもあるといいます。
そして、石川准教授が身をもって必要性を感じたのは、うまみのあるスープです。大地震から2日目に妻と2人で一杯のスープを分け合いました。スープにはうまみ成分のグルタミン酸が含まれ、あたたかさとうまみが張り詰めていた気持ちを落ち着かせてくれたそうです。
「チタンの鍋で妻と2人でスープを分け合って食べた。災害時の食べ物は絶対おいしくないといけないとその時感じました」と、当時を振り返っていました。

(以下略)

(文章、写真は、http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/300/130320.html#moreより。)

 「災害時の食の備え」について、大事なポイントを押さえた報道をしていただいたと思っています。

必ず来る!大震災を生き抜くための食事学 3.11東日本大震災あのとき、ほんとうに食べたかったもの