夜食日記

分子調理学者。料理・調理のメカニズムを研究する大学教授。著書に『料理と科学のおいしい出会い』(化学同人)、共訳書に『The Kitchen as Laboratory』(講談社)など。分子料理・分子調理ラボ(http://molecular-cooking-lab.net)を主宰。関心は「食×科学×芸術」。

魚介類を“ワッフル化”する 〜焼き魚ッフルと焼きいかッフル〜

 前回のつづき。

 肉のワッフル化をしたので、魚もワッフル化しないわけにはいかないでしょう?ということで、魚介類の中から「鮭」と「いかの一夜干し」、そして魚練り製品の「はんぺん」の3品をチョイスして、ワッフライズ!

鮭 × ワッフルメーカー = 焼き鮭ッフル

いか一夜干し × ワッフルメーカー = 焼きいかッフル


はんぺん × ワッフルメーカー = はんぺんッフル


感想

 “焼き鮭ッフル”の形と色に、おもわず感動しました。料理をワッフル化してきて、はじめて予想を超えた「デザイン」に出会えた気がします。

 味は、肉ッフルと同じで脂がかなり流出していました。鮭の良質な脂が…。ただ、脂を落とすヘルシーな調理法だと思えば多少ポジティブな気分にはなれます。

 妻は、焼き鮭ッフルを“焼き鮭ッフル茶漬け”で食べましたが、おいしかったそうです。焼き鮭の表面のパリッと感が多いほうが、確かにお茶漬けには合いそうです。

 いかの一夜干しは、ワッフル化に最適かと思いましたが、いかの厚みが足りず、ワッフル化は不十分…。いかは、焼くと“反る”ので、ワッフルのプレス焼きは、形を整えるのにはいいかもしれません。

 はんぺんは、ワッフル化してはいけないもののようです。ワッフルメーカーで焼くと、上の写真で分かるようにはんぺんのふっくら感がなくなりました。さらに、はんぺんは、鉄板にくっつきやすく、さっと焼けないのがさらに難点です。“チーズはんぺんッフル”の味は、とてもおいしいです。

 以上3品以外にも、鯵の干物、秋刀魚の塩焼き、鰆の西京焼き、エビ、ホタテ、タコなどシーフードのワッフル化が脳裏に浮かびます。

 また、最近いろいろな食材を見るたびに、「これは、ワッフル化、できるな」と瞬時に考えるようになりました。

 そして、やや末期的なのが、ビルや外壁やマンションのベランダなどもワッフルに見えるようになってきました。テトリスをやりすぎた時に、ビルがブロックに見えるあの感覚と一緒ですね。

 この料理のワッフル化企画もそろそろフィナーレを迎えなければなりません。ワッフルメーカーがやや魚臭くなったところが気になるところです…。

 次回につづく。