夜食日記

分子調理学者。料理・調理のメカニズムを研究する大学教授。著書に『料理と科学のおいしい出会い』(化学同人)、共訳書に『The Kitchen as Laboratory』(講談社)など。分子料理・分子調理ラボ(http://molecular-cooking-lab.net)を主宰。関心は「食×科学×芸術」。

仙台白百合学園高等学校 土曜講座

 昨日、仙台白百合学園高等学校に行ってきました。

 仙台白百合高校は、仙台市泉区の紫山というところにあり、宮城大学の大和キャンパスのお隣にあります。高大連携の一環として、白百合高校が行っている「土曜講座」に宮城大学の各学部(食産業学部、看護学部、事業構想学部)からそれぞれ2名、計6名の先生が講師として派遣することになり、その第一回目を私が担当しました。

 「土曜講座」は、宮城大学との連携講座以外もボランティア体験講座や茶道などいろいろあるようでしたが、すごいなと思ったのは、それがすべて100分授業ということでした。

 今の大学生でさえ、90分間授業に集中するのは難しいのに、普段の50分の授業に慣れている高校生が、果たして100分も持つのかが不安材料でした。

 対象が高校1年生と2年生ということを事前に高校側からお知らせいただいていたので、入り組んだ専門的な話はできるだけ避け、食にまつわる私の「鉄板ネタ」の中から、女子高校生が興味を抱きやすい話題を3つほど選び、分かりやすく話をしました。

 タイトルは「食と進化,食と美,食の未来  〜食にまつわる3つのストーリー〜」です。

 授業中、私からちょいちょい質問を投げかけたことや、私の専門の卵の話の時、ダチョウの卵などを見せたのが効いたのか分かりませんが、参加してくれた生徒さんは、100分間ほぼ集中力を切らさずにしっかりと聞いてくれました。

 「なかなか今の子達は、面白くても表情を表さないんですよ」と教室に案内してくれた高校の先生はおっしゃっていましたが、私の話の中でリアクションしてほしいところではきちんと応答してくれたので、授業自体は非常にやりやすかったです。

 最後の質問・感想コーナーでも、話した内容に関したことに対して、きちんと的を得たことを言ってくれました。非常に優秀な生徒さん達でしょう。

 この宮城大学との連携講座の目的は、「大学における高度且つ専門的な研究に触れることで、大学で学ぶことへのモチベーションを高め、生徒の進路決定や目標達成を援助する」ということでした。

 言葉で何か伝えるというよりも、「大学には、マニアックなことをやたら熱く語る人がいるなぁ」ということを感じて欲しいと思って話をしていました。

 最後、昔高校生だった者として「『何かに夢中になった経験』が将来,きっと役に立ちます!」という青臭いことを言ってきました。

 尋常ではないほど疲れました。大学の講義の5倍は疲れた気がします。終わった後、灰のように真っ白になってしまいましたから。大学の講義ではマイクを使っていますが、高校では生声だったというのもあるでしょう。