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夜食日記

食品研究者が夜中に「食」についてつらつら綴る日記。専門は、分子レベルの「食品学」「調理学」「栄養学」。「クックパッド食みらい研究所」特別研究員。分子料理・分子調理ラボ(www.molecular-cooking-lab.net)を主宰しています。食ほど体と心に影響を及ぼすものはないと思いませんか。

料理人にも”サバティカル”が必要か?

分子料理・分子調理 分子ガストロノミー・分子美食学 料理・調理

 ここ一ヶ月、忙しい日々でした。この状態が3月末まで続きそうです。忙しいとは、「心」を「亡くす」と書きますが、文字通りそのような感じです。

 だいぶ昔の記事ですが、分子料理法で有名なスペインの「エル・ブリ」のシェフ、フェラン・アドリアさんが、一時休業することを発表しました*1

 一時休業の理由として、アドリアさんは次のように言っています。

休業を決断したのは、自分のライフバランスを見直したかったからだ。わたしには、今後も創作力を最大限に発揮し、料理界に新たな発見をもたらしたいという明確な思いがある。

 独創的な仕事というのは、ある程度心の余裕がなければできません。心を亡くしている時に、いいアイデアは浮かばないものです。

 大学には「サバティカル(sabbatical)」という長期間休むことができる独特の制度があります(私の現在の勤務先にはその制度はありませんが…)。

 私が留学していたカナダの大学では、10年程度勤務すると半年から1年程度のサバティカル休暇がもらえるとのことでした。しかもその間はとくに”しばり”はないので、本や論文をひたすら書いていてもいいですし、他の大学に実験技術を学びに行ってもいいですし、極端な話、何もせずのんびりしても構わないのです。

 大学人に限らず、分子料理の料理人や、その他の独創的な仕事を求められる人には、このような長期間自由にできるサバティカルがその後の仕事の発展に大いに役立つことでしょう。

*1:ライフスタイル / ライフバランスを見直したい=休業を発表した「エル・ブリ」シェフ、フェラン・アドリア氏 / [http://jp.wsj.com/Life-Style/node_30187:title=The Wall Street Journal, Japan Online Edition - WSJ.com]