夜食日記

分子調理学者。料理・調理のメカニズムを研究する大学教授。著書に『料理と科学のおいしい出会い』(化学同人)、共訳書に『The Kitchen as Laboratory』(講談社)など。分子料理・分子調理ラボ(http://molecular-cooking-lab.net)を主宰。関心は「食×科学×芸術」。

披露宴で、何を食べたっけ?

 昨日、卒業論文の指導をした教え子の披露宴に行ってきました。

 若い者同士の披露宴は、得てして「自分たちが主役!」というめったにない雰囲気に「酔って」しまい、周りが見えなくなることがよくあります。しかし、今回の新郎・新婦は、出席者に気楽に楽しんで欲しいという気持ちがよく伝わってきて、心から幸せになってほしいと感じさせる実にいい披露宴でした。
 食ブログなので「食」の話です。
 披露宴に出される食事というのは、あまり記憶に残らないものの一つでしょう。私は食に対してかなり執着する方ですが、披露宴の食事は会場を出たとたんに、どういう料理をどういう順番で食べたのか思い出せなくなります(昼から飲むお酒のせいもありますが・・・)。
 披露宴の食事は豪華なコース料理ですのでインパクトは十分ですが、披露宴中、意識が新郎・新婦側に行っているので、料理は何が出たのか、何を食べたのかという記憶があやふやになります。せっかく料理を厳選してくれた新郎・新婦や、料理を作ってくれた料理人の方には大変申し訳ない話なのですが・・・。
 逆に言えば、料理を鮮明に覚えている披露宴ほど、新郎・新婦のことをよく見ていなかったともいえるでしょう。披露宴の食事は、何を食べたか思い出せないくらいでちょうどいいのです。