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夜食日記

食品研究者が夜中に「食」についてつらつら綴る日記。専門は、分子レベルの「食品学」「調理学」「栄養学」。「クックパッド食みらい研究所」特別研究員。分子料理・分子調理ラボ(www.molecular-cooking-lab.net)を主宰しています。食ほど体と心に影響を及ぼすものはないと思いませんか。

アメリカと中国の食の安全に対する取り組み

 最近、アメリカと中国で食の安全の確保に向けた機関の新設のニュースがありました。

オバマ大統領、食の安全へ作業部会 「親としても真剣」


 【ココ(米フロリダ州)=勝田敏彦】オバマ米大統領は14日、週末恒例のラジオ・インターネット演説で、厚生長官と農務長官を議長とする「食品安全作業部会」を新設し、各部局が連携して食の安全の確保に向けた取り組みを強化する考えを示した。

 米国ではここ2、3年、サルモネラ菌に汚染されたピーマンやピーナツバターなどの問題が次々と浮上。死者が10人近く出た汚染ピーナツバターによる食中毒では、予算や人員不足による食品医薬品局(FDA)の検査体制の弱さが指摘されてきた。

 大統領は演説で「このような状態は容認できるものではない」としてFDAの強化を約束。「食の安全を、単に大統領としてだけではなく、親の一人としても真剣に考えている。7歳の娘のサーシャも、ピーナツバターをはさんだサンドイッチを週に3回は食べていた」と述べた。


(2009年3月15日22時37分 朝日新聞)

中国:「品質安全年」食品の信頼回復へ決意…全人代報告


 【北京・西岡省二】中国の温家宝首相は5日の政府活動報告で、09年を「品質安全年」と位置付け、冷凍ギョーザ中毒事件やメラミン入り粉ミルク事件などで失墜した中国製食品への信頼回復を進める決意を示した。ただ、国内には依然、安全や品質よりも利益を優先させる食品業者が多い。「食の安全」が確保できるかは未知数だ。

 報告は食品をめぐる事件が多発した08年を振り返り、「多くの人民大衆の生命や財産が失われ、そこで得た教訓は大変大きい」と総括。市場秩序の整備を目指す考えを示した。

 また、「重点業種における安全生産の監督・管理をさらに強化し、安全にかかわる重大もしくは特大級の事故発生を断固食い止める」と表明し、国内外の懸念解消に努めた。

 食品の安全をめぐっては、全人代常務委員会が先月28日、食品安全法を可決し、食品安全を監督する「食品安全委員会」を政府に新設して監督責任を明確化した。問題のある食品を見つけた場合、即座に生産停止・情報公開し、出荷された商品の回収を求める。6月1日から施行する。

 ギョーザ事件をめぐって、中国当局は先月訪中した農水省井出道雄事務次官に「警察による懸命な捜査」を強調。ただ、捜査の動向は明らかではない。


(毎日新聞 2009年3月5日 21時26分)

 日本にはすでに食の安全行政を行う専門機関があります。2003年に設立された「食品安全委員会」です。現在、内閣府内に設置されています。今年の消費者庁の設置に伴い、食品安全委員会が消費者庁に移管されるのかどうかが以前問題となっていましたが、結局、どうなるのでしょうか。

 食の分野は、問題もその対策も何かと日本が世界に先んじていることが多いです。それだけ、食に敏感な国民だといえるでしょう。