夜食日記

分子調理学者。料理・調理のメカニズムを研究する大学教授。著書に『料理と科学のおいしい出会い』(化学同人)、共訳書に『The Kitchen as Laboratory』(講談社)など。分子料理・分子調理ラボ(http://molecular-cooking-lab.net)を主宰。関心は「食×科学×芸術」。

食品偽装が止まらない

 先日、「自分探しが止まらない」という本を読みました。いい視点で書かれています。

自分探しが止まらない (ソフトバンク新書)

自分探しが止まらない (ソフトバンク新書)

 この書籍のタイトルは、あとがきを読むと著者の青春時代の人気バンドCCBの代表曲「Romanticが止まらない」からきているとのこと。

 今、私が本を書くとしたら、タイトルは間違いなく「食品偽装が止まらない」でしょうね。また、ウエスト周りがだいぶ膨らんできたので「Metabolic が止まらない」も捨てがたいタイトルです。

 まあ、それはさておき、食品偽装のニュースを一つ。

やまぬ偽装、Gメン奮闘
=食品表示、地道に調査=
—「心痛む」追及も—


 牛肉、コメ、ウナギ…。食品の偽装表示が止まらない。農水省の食品表示 110番には年間2万5000件近くの電話が寄せられ、内部告発も急増。同省 の表示・規格指導官(食品表示Gメン)は、情報を基に地道な調査を続けている。

 昨年12月中旬、愛媛県伊予市のかつお節会社。テーブルを挟み、向かい合っ た担当者から緊張が伝わってきた。口がカラカラに渇いたようなしゃべり方、微 妙な手の震え。「何かおかしい」。農水省大阪農政事務所の表示・規格特別調査 官(特別Gメン)は違和感を覚えた。

 全国約2000人の食品表示Gメンのうち、広域的で重大な事案を扱うベテラ ン調査官。かつお節会社には、産地偽装の疑いがあった。

 「仕入れの状況を教えてほしい」。やりとりを重ね、伝票類の提出を求める。 同時刻、静岡と東京の取引先にも調査が入っていた。仕入れルートを割り出し、 夕方には鹿児島や兵庫の業者にも調査を広げた。伝票を精査し、つじつまの合わ ない部分を発見。農水省は1月、焼津産かつお節を「薩摩産」などと表示したと して改善を指示した。

 食品表示110番には昨年度、約2万4700件の電話があった。うち偽装情 報は前年の3倍以上の約4500件。Gメンは一件ずつ確認するが、すぐに偽装 を認める業者はほとんどいない。膨大な伝票類から矛盾点を探す地道な作業が続く。

 「調査に強制力はなく、いかに伝票を出してもらうかが重要」と、ある特別G メン(50)は話す。ホチキスを外した跡から書類の抜き取りを察知したり、修 正テープの下から文字を読み取ったことも。別のGメン(52)は「偽装を公表 すれば小さな会社はつぶれる。心が痛む」と明かす。

 普段はスーパーなどを回り、店頭で食品表示を確認している。このGメンは 「こつこつ調査を重ね、業者に改善を促すのが仕事」と力を込めた。


時事ドットコム 2009/02/21 03:36)

 食品の産地偽装などは、食の信頼を損ねる点ではもちろん許されないことですが、それで会社が倒産までしてしまうと社会制裁として厳しすぎるような気がします。ただ、「事故米転売」のような国民の安全・安心を根底から覆すような偽装を行った会社には、当然厳しい対応をしなければなりません。
 同じ食品偽装でも、安全性に関わる偽装は、食品会社として絶対に許されないことです。法律的にもJAS法プラス食品衛生法の違反が関わってくるのでそれだけ罪は当然重くなります。