夜食日記

分子調理学者。料理・調理のメカニズムを研究する大学教授。著書に『料理と科学のおいしい出会い』(化学同人)、共訳書に『The Kitchen as Laboratory』(講談社)など。分子料理・分子調理ラボ(http://molecular-cooking-lab.net)を主宰。関心は「食×科学×芸術」。

食への興味がわくのはなぜか?

 「鬼平犯科帳」や「剣客商売」の作者で、美食家として知られる池波正太郎が、著書「散歩のとき何か食べたくなって」のあとがきで次のように言っています。

人間は、他の動物と同様に、
「食べなくては、生きて行けない……」
ようにできている。
私どもが食物に対して、なみなみならぬ関心をしめしざるを得ないのは当然だろう。

 テレビでグルメ番組が多いのも、食品偽造や食の安全などのニュースが大々的に取り上げられるのも、人が「食」に興味があるからでしょう。そして、人が食に興味を持つ理由は、「食べる」ということが「生きる」ということに直結するからでしょう。

 「食=生」は当たり前のことですが、忙しくなると、当たり前のことほど見えなくなるのもまた事実です。


散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫)

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