夜食日記

食品研究者が夜中に「食」についてつらつら綴る日記。専門は、分子レベルの「食品学」「調理学」「栄養学」。「クックパッド食みらい研究所」特別研究員。分子料理・分子調理ラボ(www.molecular-cooking-lab.net)を主宰しています。食ほど体と心に影響を及ぼすものはないと思いませんか。

食旅

発見はどこから来るかわからない。クラゲとセレンディピティ

多くの人の心の琴線に触れる物語の定番といえば、主人公が「どん底から立ち上がる」という話でしょう。リアルの世界で、そんなストーリーを見させてもらいました。山形県にある鶴岡市立加茂水族館のクラゲにまつわる物語です。 昨日、その加茂水族館に行って…

メイプル・パール Maple Pearls

先月のカナダ・モントリオール学会の際、市内のメイプルシロップ屋で買った「メイプル・パール」。 前に書いた「オリーブオイル・キャビア」と同じように作られているでしょう。 <a href="http://yashoku.hatenablog.com/entry/2013/10/08/235818" data-m…

メルト化する世界、モザイク化する世界

IUFoST(International Union of Food Science & Technology)という食品科学技術に関する国際学会に出席するため、カナダのモントリオールに来ています。専門知識の波を浴び、普段働かない脳の部分が活性化している気がします。 専門が融合する 食品学と栄…

経験によって得られるもの、失われるもの

出張でカナダに来ています。8年前に2年ほど研究留学で生活していた国です。留学以来の渡加です。 あえて昔の馴染みのスーパーで売られているパックの寿司を食べましたが、いろいろな意味で“普通”でした。 以前、海外で安いsushiを食べると、日本の寿司との…

「ターミナル・メシ」で国の食欲を探る

お盆で民族大移動のこの時期、私も昨日は実家に墓参りに行きました。高速の渋滞に見事はまりました。 今、帰省や旅行などで空港や駅にいて、そこで食事を取られている方も多いことでしょう。 空港とくに国際空港内での食事は、その国の現代の食文化を表す象…

英国人が書いたこの本は「和食のバイブル」になるのではないか?

『英国一家、日本を食べる』という本の感想を以前書きましたが*1、その第二弾の『英国一家、ますます日本を食べる』、先ほど一気に読み終えました。 英国一家、ますます日本を食べる (亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ) 作者: マイケル・ブース,寺西の…

支倉常長の“不遇っぷり”が酷い

最近、何かとスペインに関する話題が多くなっていると感じている人も多いのではないかと思います。 今年2013年は、慶長遣欧使節の派遣が行われてからちょうど400周年に当たることから、日本スペイン交流事業がさかんに行われています。 慶長遣欧使節とは、慶…

かつてない“嫉妬”とかつてない“感謝”を感じた「食紀行本」

今までにない嫉妬と嬉しさ 英国一家、日本を食べる 作者: マイケル・ブース,寺西のぶ子 出版社/メーカー: 亜紀書房 発売日: 2013/04/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (10件) を見る

「元気で長生きの秘訣ってなに?」 米寿になった“おばあ”に聞いてみた

米寿 長寿の秘訣

ガウディの「本当の芸術は、感情と理性のバランスにある」という言葉の普遍性

先月のスペイン出張では、マドリード→グラナダ→バルセロナへという行程で移動しました。 バルセロナは、帰路ということもあり滞在時間が短かったのですが、訪れてみたい都市でした。 バルセロナといえば、世界遺産であるサグラダ・ファミリア教会をはじめと…

スペイン人の豚肉へのこだわり 〜生ハムはイスラム教徒への踏み絵!?〜

スペインから帰りしばらく経ちましたが、海外出張の疲れと日本の季節の変わり目も相まってか、1日のうち20時間ぐらい眠い日が続いています。 この週末中に、なんとか通常操業の状態に戻したいものです。 スペインで食べたおいしい料理をアタマで反芻し、…

バル店員さんの動きの背後には…

スペイン、アンダルシア地方にあるグラナダでの学会中、夜はホテル近くのバルで食事をしました。 お酒(ビール)とそのあてのタパスをいろいろいただきました。

すべらない食事@スペイン

仕事でスペインに来ています。 中継地のマドリードで、移動の待ち時間にサン・ミゲル市場Mercade de San Miguelという比較的新しい市場に行きました。 旅先で時間がある時、寄るのはメジャーな観光地ではなく、やはり市場ですね。

関西の“だし文化”と“粉もん文化”を合わせ持った最高の料理は何か?

先週、講演や学会などで、関西に行って来ました。 出張時の楽しみは、なんといっても「食」ですね。 関西でひとくくりにするのはやや乱暴かもしれませんが、関西の食文化は、やはり“だし文化”と“粉もん文化”の影響が大きいと感じます。 上品な昆布のうまみと…

“鉄道食”な本3冊

旅がしたい。 新幹線で“びゅーっと”ではなく、飛行機で“さぁーっと”でもない、電車で“ガタンゴトンと”揺られながらのんびりとした旅がしたい。 目的地をきっちり決めずに「駅弁」片手に電車に乗り込んで、車窓からの景色をぼやーっと眺めながら駅弁のおかず…

奴隷制度から生まれたブラジルの国民料理

サンパウロで日系ブラジル人の方に街の市場を案内して頂いている時、ブラジルの国民的料理である「フェイジョアーダ」の話になりました。 「地球の歩き方」に次のように載っていたので、私もその料理のことなんとなくは知っていました。 フェイジョアーダ Fe…

世代によって言葉は失われていくが、食文化は生き残る - 日系ブラジル人の話から

今月上旬に行ったブラジルでの国際学会で、学会会場のあるフォス・ド・イグアスに行く前に、飛行機の関係でサンパウロで1泊する必要がありました。 ブラジルというか南米に行くこと自体が今回初めてだったので、安全を考えてサンパウロの空港から泊まるホテ…

攻め続けた「ビュッフェ」 受け続けた「機内食」

今月上旬に行ったブラジルでの国際学会は、4泊8日(機内泊が3日)という日程でした。 行きのルートは、成田 → ニューヨーク → サンパウロ → フォス・ド・イグアス、帰りは、フォス・ド・イグアス → サンパウロ → アトランタ → 成田という、片道で飛行乗り…

IUFoST 第16回食品科学技術世界会議@ブラジル

国際食品科学技術連合(International Union of Food Science and Technology、略称IUFoST)という食品科学と食品技術に関する世界的な科学機関があります。70カ国以上から20万人以上の食品科学者や食品技術者を代表する非営利団体です。 IUFoSTは、2年おき…

板そば、寒晒しそば、冷たい肉そば@山形

私の生まれは福島、学生時代は宮城、初めての大学教員時代は青森と、東北を縦断生活してきました。そして現在は、また宮城の仙台に居を構えています。 東北6県はすみずみまで旅行したこともあり、東北の県民性の違い、その土地の文化や言葉、そして特産品に…

“故きを食べて、新しきも食べる”温故知新的「新旧おみやげコラボ」

先日の角館高校での模擬講義の帰りに高速のサービスエリアで買ったおみやげ2つを紹介。 一つ目は、「横手焼きそば」と「きりたんぽ」が一つの箱に入ったおみやげ。 意外とありそうでなかった、新旧秋田おみやげ同士の組み合わせ。もちろん一緒に食べるわけ…

伝説のメンチカツ@庄内映画村

連休中にふらっと山形県庄内地方にある「庄内映画村」へ。 そこで食べた「伝説のメンチカツ」。↓ 何が「伝説」なのかは結局わからずじまいでしたが、普通においしかったです。 庄内映画村オープンセットは、映画の撮影のために建てられたセットを、そのまま…

究極の宝探し 〜ウナギの産卵場所の発見@鰻博覧会〜

本日は土用の丑の日。今晩、鰻の蒲焼を召し上がった方も多いのではないでしょうか。 今月、こんなニュースを目にしていました。 産卵場所解明へ…マリアナ海嶺でウナギの卵採取 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) 東京大学大気海洋研究所などの研究グルー…

私が澤穂希選手以上にリスペクトする女性研究者

なでしこジャパン、ワールドカップ優勝おめでとうございます! めでた過ぎて、適切な言葉が頭から出てきません。 十分ではない待遇、注目度もさほど高くなかった中で、ずっと選手生活を続けてきた女子サッカー選手のメンタル面は、男子サッカー選手の比では…

立ち上る釜からの湯気

誰もいない食堂で、沸き立つ釜からの蒸気…。 誰も“いない”のではなく、“見えない”だけかもしれない。 先週、県内某所にて。

南三陸キラキラいくら丼

昨日のお昼ご飯がこちら。 「南三陸キラキラいくら丼」 宮城県北部の南三陸町にある「松原食堂」さんで頂きました。 ホタテの刺身、志津川名物のたこ・鮭の焼き身の上に、イクラがたっぷり盛られています。別皿で生ガキも付いています。写真では分かりにくい…

鮭の町、新潟村上へ

大学に入学して最初にできた友人S君は、新潟県村上市の出身でした。講義をサボって映画を見ていた私と違って、S君はたいへん真面目で、よく試験前にノートをコピーさせてもらったことを憶えています。 そのS君のアパートに初めて遊びに行ったとき、地元の名…

食べ物が美味しい土地ほど、郷土愛が強くなる!?

仙台は、昨日と今日「青葉まつり」でした。祭りの様子を見て感じたことを一つ。 日本人は他の国と比べると愛国心が薄いといわれますが、地方の祭りやJリーグの試合の応援などを見ると、生まれ育った土地への”郷土愛”は強くなっているような気がします。 郷土…

おはぎ力

一ヶ月ほど前のことですが、仙台市郊外の秋保(あきう)温泉に日帰り入浴に行ってきました。 途中、温泉街にある一見普通の食品スーパーの駐車場が大混雑。中に入ってみると、お惣菜コーナーに人だかり。客のお目当てはこれでした。 私は知らなかったのです…

感動は「人」と「自然」からやってくる

先日の京都で感じたこと。 京都は、本当に手の込んだものが多い街です。寺、仏像、庭しかり、和菓子、湯葉、漬物、七味などの食べ物しかり。なんでも「いちいち」凝っていてセンスがいいです。 街に歴史があるので、千年以上も前からの「人の思いの集積」が…

京都での「パフェ論」

友人の結婚式出席のため妻と京都に行ってきました。久々の京都、冬の京都は初めてです。 京都にはおいしい和菓子がたくさんあれど、われら無類のパフェ好き。「パフェはおみやげに持って帰れない」ということで、2日の滞在中、以下の”お茶系パフェ”を頂きま…

豚の国で豚肉を食べたら、

北欧のある国で行われた学会に行ってきました。学会中いろいろ刺激を受け、やってみたい実験のアイデアがいくつか浮かびました。また、今までやってきた研究の方向性も間違いない確証を得ました。 後は日常業務の中でこのやる気をどれだけ持続できるか、そし…

「食博」「フードサミット」「食のディズニーランド」

ニュースなどを見ていても、職業柄「食」や「フード」という言葉には敏感に反応してしまいます。昨日、目に留まったニュースの「食の言葉」を3つほど紹介します。 30日から大阪で「食博」 4年に1度の食のイベント「’09食博覧会・大阪」の開幕を控え、…

食旅のススメ

高速料金均一化やサーチャージの低下で、GW中は多くの人が旅行に出かけるでしょう。私は国内外問わず旅行が好きです。食と旅に興味があるので、当然旅が「食旅」になることがほとんどです。トラベルビジョンのニュースから。 食が目的の旅をした人は76%、リ…

国産ナチュラルチーズ里めぐり

先週末行った安比高原スキー場の近くにある安比高原雪牧場というところで、ナチュラルチーズを2種類買って帰りました。買ったゴーダチーズとホワイトチーズ(ストリングチーズ)ともに、日本人にあった穏やかな味で、自宅で美味しく頂きました。 その雪牧場…

本当の牛乳の味は、

週末、1泊2日で岩手県の安比高原スキー場に行ってきました。久しぶりに体を動かし、いいリフレッシュができました。 安比高原スキー場は、スキー場以外にも安比高原牧場を経営しています。ホテルの朝食バイキングで、その安比高原牧場の牛乳を飲んだのです…