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夜食日記

食品研究者が夜中に「食」についてつらつら綴る日記。専門は、分子レベルの「食品学」「調理学」「栄養学」。「クックパッド食みらい研究所」特別研究員。分子料理・分子調理ラボ(www.molecular-cooking-lab.net)を主宰しています。食ほど体と心に影響を及ぼすものはないと思いませんか。

「せんせー、変な卵が産まれてました!」

卵(鶏卵)の研究をしているため、大学でニワトリを飼っています。白い雌鳥さんを16羽ほど。 今朝、鶏小屋掃除担当の学生さんが、やや興奮気味で私の部屋に入ってきました。 「せんせー、変な卵が産まれてました!」 現物が、こちら。↓ 通常の卵と比較すると…

「“試験管培養肉”ハンバーガー」の登場は、“食料生産新時代”の幕開けか?

先月はじめ、試験管でウシの細胞を培養してつくられた“試験管培養牛肉”を使ったビーフバーガーが調理、試食されるというニュースがありました。 (画像:CNN.co.jpより) オランダのマーストリヒト大学の生理学者マルク・ポスト教授らが、ウシの幹細胞を培養…

ウナギが無ければアナゴを食べればいいじゃない!

今年の「土用の丑の日」は約2週間後の7月22日。 コンビニなどで「うな重予約」の広告を見かけるようになりました。 それと同時に、「ウナギ稚魚不漁で価格高騰」*1「ウナギ高騰で老舗閉店」*2「ニホンウナギ 絶滅危惧種指定を検討へ」*3といったニュース…

トマトを投げちゃダメなら、豆まきはいいの? そして、それ以上にもったいないのは…

Yahoo!ニュースで知りましたが、「東京の“トマト祭り”が急遽中止」というニュース*1がありました。 トマト祭り、中止! スペインの「La Tomatina」を日本でもやってみたい! と9月9日に東京・二子玉川で開催する予定だった日本版のトマト祭りが前日になって…

究極の宝探し 〜ウナギの産卵場所の発見@鰻博覧会〜

本日は土用の丑の日。今晩、鰻の蒲焼を召し上がった方も多いのではないでしょうか。 今月、こんなニュースを目にしていました。 産卵場所解明へ…マリアナ海嶺でウナギの卵採取 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) 東京大学大気海洋研究所などの研究グルー…

これからの「ミルク」の話をしよう ― いまを生き延びるための“乳”学

今、首都圏や東北などの東日本のスーパーやコンビニでは、牛乳や乳製品が不足しているところが多いようです。私も久しくヨーグルトというものにお目にかかっていません。 牛乳主要メーカーの各工場が計画停電で十分に稼働できないこと、飲料用の紙パック製造…

「食のプロ」になるのが難しい理由 その2

食のブラックボックス化 前回述べた「食べ物の”流れ”」 生産 → 製造・加工 → 保蔵・流通 → 調理 → 摂食 → 消化 → 吸収 → 代謝ですが、普段私たちが目にする部分は、せいぜい真ん中の「流通 → 調理 → 摂食」であり、その前後は見えないブラックボックス状態で…

”低残留農薬”の農産物はより安全?

ある方から電話で以下のような相談をされました。 「作っている農産物の残留農薬を測ってもらえないか。おそらく少ないはずだから、”低残留農薬”ということをPRして、その農産物の販売を伸ばしたい」というような趣旨でした。 いろいろ突っ込みたくなる衝動…

食料自給率を上げるには、「パニック」というショック療法しかないのか?

新型インフルエンザ、そしてこの前の北朝鮮のミサイル(人工衛星)発射といい、日本の騒ぎようはいったい何なのでしょうか? お祭り好きな日本人の国民性が、これらの騒動に対し遺憾なく発揮されています。大方の人は冷静に対応していると思いますが、マスコ…

なぜ、日本の農業は大規模化しないのか?

私の実家では、細々と農業をしています。自分の家で食べる分の米と野菜を作っており、親元を離れている私の家にも旨い米と新鮮な野菜が定期的に送られてきます。そのため、自分で米を買ったことがありません。 いま、田植えが最盛期を迎えています。実家の年…

世界金融危機になって良かったこと—その1

世界金融危機による不況、不況の大合唱。マスコミのネガティブキャンペーン真っ最中。WBCでの侍ジャパンの決勝進出も決まったことですし、あえてポジティブな発想を繰り出してみたいと思います。 経済危機になって、生活上良かったのは、なんといっても「原…

冷凍食品の原産地表示の問題

石原都知事ががんばったおかげ?で、今年の6月から、都内で流通する冷凍食品の原産地表示が義務化されます。メーカーは、都内向けと他の地域向けに表示の対応を分けるのは難しいので、事実上、多くのメーカーの冷凍食品が原産地表示を求められることになる…

私たちは将来「食べていける」のか?

毒入り餃子事件からちょうど一年。中国産食品の信頼度は幾度となく地に落ちた感があります。しかし、「国産で安い食品を食べたい」などとは到底言えない時代がやってきそうです。 穀物価格3〜4割アップ…2018年農水省予測 食料の名目国際価格が2018…