夜食日記

食品研究者が夜中に「食」についてつらつら綴る日記。専門は、分子レベルの「食品学」「調理学」「栄養学」。「クックパッド食みらい研究所」特別研究員。分子料理・分子調理ラボ(www.molecular-cooking-lab.net)を主宰しています。食ほど体と心に影響を及ぼすものはないと思いませんか。

食品偽装

寿司ネタをDNAバーコードで鑑定

以前私が留学していたカナダのオンタリオ州にあるゲルフ大学(University of Guelph)に、DNAバーコードの父(The Father of DNA Barcoding)*1と呼ばれる人がいました。Paul Hebertという分子生物学者です。 sciencelineより DNAバーコードとは、生物種のミ…

食べ物も子供も「純」でいいのか?

商品の売り文句として、「ピュア」「無添加」「まじりっけなし」という言葉をよく目や耳にします。なんとなく安全をイメージさせますが、どれも商品の「純粋さ」をアピールしています。 日本料理は素材にできるだけ手を加えないことを良しとする「引き算」の…

「思考の強制終了」と「他人を叩きたい衝動」

今日、「思考停止社会 ~「遵守」に蝕まれる日本」という新書を読みました。日本の経済と社会を覆う閉塞感の正体として、法令を「遵守」し、思考停止に陥る現状の例がいろいろと書かれています。 本文の第1章に、食の「偽装」「隠蔽」に見る思考停止として、…

そば粉が何%入っていれば「そば」といえるのか?

昨日のブログ*1の続き。 生めん(生麺)と乾めん(干しそば)で表示の基準が異なります。 生めん 生めんについては、不当景品類及び不当表示防止法に基づく「生めん類の表示に関する公正競争規約」が定められており、その中で「そば粉30%以上」の製品につい…

「そば入りそうめん」ではなく「そば」が食べたいのです

わたくし、無類の蕎麦好きです。一日一回は蕎麦を食べたいと思っています。おいしい蕎麦屋があると聞けば、どこにでも駆けつけます。 家でも乾めんの干しそばをゆででよく食べますが、買うのは決まって100%そば粉で作った十割蕎麦です(そば湯もおいしい…

食品偽装疲労

今年の冬もインフルエンザが猛威をふるいました。今年は特に、タミフル耐性ウイルスが見つかり、また流行が3月にも再燃したことから、患者数も例年と比べて多かったようで、インフルエンザに関心が集まった年といえるでしょう。 しかし、一部の国では「フル…

飲食業は聖職だ!

ヨーロッパでは、神父さんほどではないでしょうが、主食を司るパン屋は聖職に近い社会的位置にあるといわれています。 日本でも、飲食業は他の業種と比べて人から感謝されることが多いでしょう。 そのため、食を提供する側が何かしらの不祥事を起こすと、余…

食品偽装が止まらない

先日、「自分探しが止まらない」という本を読みました。いい視点で書かれています。自分探しが止まらない (ソフトバンク新書)作者: 速水健朗出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ発売日: 2008/02/16メディア: 新書購入: 22人 クリック: 1,118回この…

冷凍食品の原産地表示の問題

石原都知事ががんばったおかげ?で、今年の6月から、都内で流通する冷凍食品の原産地表示が義務化されます。メーカーは、都内向けと他の地域向けに表示の対応を分けるのは難しいので、事実上、多くのメーカーの冷凍食品が原産地表示を求められることになる…