夜食日記

食品研究者が夜中に「食」についてつらつら綴る日記。専門は、分子レベルの「食品学」「調理学」「栄養学」。「クックパッド食みらい研究所」特別研究員。分子料理・分子調理ラボ(www.molecular-cooking-lab.net)を主宰しています。食ほど体と心に影響を及ぼすものはないと思いませんか。

食の思い出

備蓄をする人は5割が限界? その背景にある「備蓄の壁」とは

昨日とおととい、仙台市消防局に行ってきました。 仙台市危機管理室減災推進課が主催する「地域地震防災アドバイザー研修会」で講演するためです。「大震災を生き抜くための食事学」という本を出していたこともあり、「震災と食」に関する講話の依頼を頂いて…

『巨人、大鵬、卵焼き』時代の「卵」の昇進っぷり

昨日の読売新聞の記事*1から。 「巨人、大鵬、卵焼き」名フレーズの始まりは… 昭和を代表する大横綱が逝った。元大鵬の納谷幸喜(なやこうき)さんが19日、72歳で亡くなった。 「巨人、大鵬、卵焼き」という言葉に象徴される高度経済成長時代の主役の一…

攻め続けた「ビュッフェ」 受け続けた「機内食」

今月上旬に行ったブラジルでの国際学会は、4泊8日(機内泊が3日)という日程でした。 行きのルートは、成田 → ニューヨーク → サンパウロ → フォス・ド・イグアス、帰りは、フォス・ド・イグアス → サンパウロ → アトランタ → 成田という、片道で飛行乗り…

震災時の「食」を伝えたい

先週3月15日(木曜日)の読売新聞夕刊に『震災の「食」伝える』という記事が載りました。 事前に読売新聞の記者さんから取材を受け、被災時の仙台市内の食事情などをお話ししました。また、先日上梓した「大震災を生き抜くための食事学」にも記事内で触れて…

ブロッコリーを「やけに緑色のカリフラワーだなぁ」と思った世代

以前読んだ歌人の穂村弘さんの本「君がいない夜のごはん」に書いてあったことで、私もふむふむと思ったエッセイがありました。 ちょっとだけ紹介します。 凄いブロッコリー 先日、若い編集者のMさんと打ち合わせをしたときのこと。 M「連載、いつもありがと…

華麗なる加齢

昨日、後期から毎週木曜日4限目に行なっている研究室のゼミナールの後に、ケーキを頂きました。 私の何回目かの誕生日でした。 研究室メンバーの皆さん、素敵なファーストネーム入りのケーキをありがとうございました。 夕方の頭が働かなくなった時間帯の甘…

宮城県南三陸町の「キラキラ丼」シリーズ

今日、散らかっていた大学での私の部屋を掃除していたら、このようなパンプレットを見つけました。 以前、このブログでも紹介した「南三陸キラキラいくら丼」のチラシです。魚介類に目のない私にとって、とても魅力的なチラシだったので、捨てずに取っておい…

薄暗い洋菓子店とその店員 〜復興への第一歩にかえて〜

東北関東大地震の2日後の3月13日、私と妻は自宅周辺の仙台市太白区長町周辺を歩いていました。歩いていたというよりも、何かしらの情報を求めて“さまよっていた”といったほうが正しいかもしれません。この震災の死者行方不明者の数が1万人を越すということも…

もずく2.0

人も食べ物も、その性格やその素材に「意外性」をかいま見たときに、心がグッと惹かれるのではないかと思います。 食べ物で感じたそんな例を一つ。 新潟県の佐渡に行ったとき、知り合いの方にいつも連れて頂いているお寿司屋でのこと。そのお店ではいつもお…

料理を分子レベルで調べたい理由 −アイスクリーム作りでわかったこと−

昨日*1の続き。 学生時代、料理が好きだったのと、貧乏だったので、毎晩家でご飯を作っていました。さらに、お菓子作りが趣味な同級生に触発され、週末、家でケーキやパンなども作るようになりました。 お菓子を作ってみると、基本レシピ通りにすれば、それ…

料理を分子レベルで調べたい理由 −料理は化学実験−

私の出身学部は、農学部です。その男女構成は、同じ理系の工学部ほどではなかったですが、7:3ぐらいで男子学生の方が多かった気がします。 自分の大学時代、そして自分が理系の学部の大学教員になってから、お菓子作りが趣味の理系男子学生に結構な数遭遇し…

自分の体が”クラシックカー”から”ハイブリッドカー”に変わる時

最近ちょっとはまっているのが、穂村弘さんのエッセイです。歌人でいらっしゃるだけあって、言葉の選び方に独特の味わいとセンスを感じます。 最近読んだ「本当はちがうんだ日記」。 本当はちがうんだ日記 (集英社文庫)作者: 穂村弘出版社/メーカー: 集英社…

食フェス乱立時代 ーB-1グランプリから万博までー

先日、厚木で行われたB級グルメの祭典「B-1グランプリ」。来場者は史上最多の43万人にも上り*1、優勝した「甲府鳥もつ煮」の経済効果がちょっと凄いようです*2。 B―1制覇の効果絶大、甲府鳥もつ煮注文5倍 甲府鳥もつ煮が、神奈川県厚木市で開かれた全国の…

オクトーバーフェスト in カナダ

つい先ほど、仙台の錦町公園で行われている杜の都のビールまつり 仙台オクトーバーフェストに行ってきました。その様子は、後日、写真付きで報告します。 オクトーバーフェストはドイツのお祭りですが、私がカナダのゲルフ大学に留学中、ドイツ系の移民が多…

私の嫌いな食べ物

「食」を扱う研究者として、「嫌いな食べ物はない!」と言い切りたいのですが、どうしても苦手なものがあります。 それは、シイタケです。 傘の裏のヒダヒダが許せないのもありますが、なんといってもシイタケ独特の香りが大の苦手です。他のキノコはその香…

留学日記 - カナダで食用禁止魚を食べた -

前回のブログ*1に出てきた「アブラソコムツ」という有害魚。私は食べたことがあります、留学していたカナダで。その時に書いた日記を再アップします。 - カナダで食用禁止魚を食べた - 日本民族たるもの、肉食中心の食生活が続くと、やはり魚が食べたくなる…

豚の国で豚肉を食べたら、

北欧のある国で行われた学会に行ってきました。学会中いろいろ刺激を受け、やってみたい実験のアイデアがいくつか浮かびました。また、今までやってきた研究の方向性も間違いない確証を得ました。 後は日常業務の中でこのやる気をどれだけ持続できるか、そし…

留学日記 - 日本食渇望症 -

だいぶ前になりますが、管理人はカナダに2年ほど研究留学していました。その時書いていたある日の日記をアップします。 - 日本食渇望症 - カナダに来て約一ヶ月が経った頃、ついに発症してしまった。日本食渇望症。日本食が無性に食べたくなる病気である。…

今までで最も感動した食べ物

土日、諸用で実家に行っていました。帰りに子供の頃に通った歯医者の近くを通り、ある記憶がフラッシュバックでよみがえりました。 子供はみんなそうでしょうが、歯医者は嫌いなものです。あの機械音といい、独特の臭いといい、マスク人間といい、子供を怯え…

ノートパソコンの上に液体がーーー!

夕方、月曜の疲れた体にビタミン補給と思い、ビタミン飲料を飲んでいたらノートパソコンの上にボトルの半分以上を大量にこぼしてしまいました。慌ててハンカチやテッシュで拭き取り、逆さにして乾かし、その後、赤子を触るようにおそるおそるタイピングしな…

『あなたの「食」にまつわる体験を書いて下さい』

私の勤める大学の1年次の講義に、学科の教員が複数で担当する概論の講義があります。毎年、私もその講義を数回担当していますが、講義の終わりに必ず次のような課題を出しています。 『あなたの「食」にまつわる体験を書いて下さい』 出題の意図は二つあり…

入試とおにぎり

高校時代、私は田舎の山奥の家から片道約1時間半かけて学校に通っていました。人が混み合う電車に乗るのがいやで、朝6時には家を出て、始発の電車で通学していました。 たいてい家で朝食を食べる時間がなかったので、母親が昼食用の弁当と一緒に朝食用のお…