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夜食日記

食品研究者が夜中に「食」についてつらつら綴る日記。専門は、分子レベルの「食品学」「調理学」「栄養学」。「クックパッド食みらい研究所」特別研究員。分子料理・分子調理ラボ(www.molecular-cooking-lab.net)を主宰しています。食ほど体と心に影響を及ぼすものはないと思いませんか。

3.11東日本大震災「私はこうして凌いだ〜食の知恵袋〜」冊子完成記念イベント

以前、私のブログ*1、*2で、3.11東日本大震災『「私はこうして凌いだ」〜食の知恵袋〜』という仙台市民センター様の合同企画をご紹介しました。 今回、その企画メンバーの皆様のご努力によって、3月11日の東日本大震災後、水やガス、食材も満足にない中で、…

「震災レシピは、アイデアの結晶であり、想いの結晶である」と感じた日

昨日、以前このブログ*1でも紹介させて頂いた、仙台市民センターの合同企画『「私はこうして凌いだ」〜食の知恵袋〜』という災害時のアイデア料理の選考会があり、お邪魔させて頂きました。 事前に書類で東日本大震災時に作ったレシピを募集したところ、たく…

半年遅れの宮城大学の入学式 〜ニュー入学式となれ〜

本日10時から、約半年遅れで「平成23年度宮城大学入学式」がとり行われました。 3.11の東日本大震災によって、本年度、宮城大学の授業開始は1ヶ月遅れ、5月上旬のGW明けから始まりました。それに伴い、入学式は施設の安全性の面からずっと延期状態となっ…

「私はこうして凌いだ〜食の知恵袋〜」レシピ募集

3.11の東日本大震災からはや半年が経ちました。震災後の私の記憶は、忘れて良いこと悪いことどちらも次第にですが薄れ始めています。 今回の大震災で多くの方が感じ、そして忘れていけないことの一つは、やはり「食の大切さ」ではないかと思います。「食」産…

野菜と米と牛と花と

お盆に実家の福島に帰りました。 そこに住む母と祖母、近くに住む姉と話したことは、原発による放射能汚染に関することがほとんどでした。福島県民のほどんどの方がそうでしょうが、見えない放射能におびえながら暮らしていることが実の家族との会話からより…

私が澤穂希選手以上にリスペクトする女性研究者

なでしこジャパン、ワールドカップ優勝おめでとうございます! めでた過ぎて、適切な言葉が頭から出てきません。 十分ではない待遇、注目度もさほど高くなかった中で、ずっと選手生活を続けてきた女子サッカー選手のメンタル面は、男子サッカー選手の比では…

災害時だからこそ、おいしいものを!

今回の東日本大震災で被災された地域、また買いだめによる食料品不足が起こった首都圏等では、少なからず「食」の実態が浮き彫りにされたように感じます。 実際に仙台で被災した一食品研究者として、震災時に食べることの意味、特に食の「おいしさ」について…

震災アウトドア生活を振り返って

新潟から私の研究室宛に、素敵な「食品群」が素敵なメッセージと共に送られてきました。しかも、ダンボール箱いっぱいに。 送っていただいたOさん、本当にありがとうございます。餅1個1個、ご飯1粒1粒を、消化管全体と体全体で噛み締めていただきたいと…

「これからの非常食・災害食に求められるもの」

注文していた本が届きました。 「これからの非常食・災害食に求められるもの―災害からの教訓に学ぶ―」と「これからの非常食・災害食に求められるもの2―災害時に必要な食の確保―」というタイトルの本です。 どちらも新潟大学地域関連フードサイエンスセンタ…

宮城大学の災害ボランティア活動で思ったこと

私の所属する宮城大学では、東日本大震災が起きた3月の末から、災害ボランティア組織を立ち上げ、被災地にボランティアを希望する学生および教職員を継続的に派遣しています。 先週までは仙台市の宮城野区、今日から石巻市へと活動場所を移し、多くの学生達…

世界からの風評被害を耐え抜いた先には

以前私が書いたブログ「今の日本は、原発事故による風評被害の“被害者”にも“加害者”にもなりうるという現状の中で」が、残念ながら進行しつつあるようです。 福島ナンバーやいわきナンバーを嫌がる方は、いずれ、世界から同じ風評被害の目にあったとき、そこ…

おばあ曰く「福島ナンバーは来ねぇでくれって言われたんだ」

福島の実家に帰省中、母親や「おばあ」と話して、トーンが一番暗くなったと感じたのが、風評被害の話の時でした。 母親は、「去年とれた米だって、福島県産っていうだけでもうぜんぜん売れてねんだ。福島県産はもうだめだ」と、怒りとも悲しみともわからない…

おばあ曰く「戦争の時よりひどい」

この前の日曜日、福島の実家に3.11以降初の帰省をしました。 母と祖母、近くに住む姉夫婦も来ていて、いつものように「のり巻き」と「いなり寿司」で迎えてくれました。 中通りなので津波の影響はなく、家の損壊も多少壁が崩れヒビが入ったようですが、建物…

これからの「ミルク」の話をしよう ― いまを生き延びるための“乳”学

今、首都圏や東北などの東日本のスーパーやコンビニでは、牛乳や乳製品が不足しているところが多いようです。私も久しくヨーグルトというものにお目にかかっていません。 牛乳主要メーカーの各工場が計画停電で十分に稼働できないこと、飲料用の紙パック製造…

食の安全を「グラデーション信号機」で考えよう

今日、野菜などから検出される放射性物質の上限を定めた食品衛生法に基づく「暫定規制値」を、厚生労働省は、問題ないと判断しました。 自治体からの規制値緩和の要望や、それとは反対の消費者団体の意見などもありましたので、このようなニュースを見ると、…

「炭水化物よりタンパク質、食料より食事、満腹より満足」へ

新年度になり、知り合いのWebデザイナーさんに、ブログのタイトル画像を作製して頂きました。だいぶかわいい感じですが、気に入っています。ありがとうございました。 ところで、予兆はあったのですが、口内炎ができてしまいました。震災後、口腔内の衛生管…

食材王国みやぎ、食材王国とうほく、食材王国にっぽん!

仙台駅の1階には、宮城県産の食品を扱う「食材王国みやぎ」の店があります。 昨日そこで、2つの商品を買いました。 ひとつは、「かまぼこの鐘崎」さんの「おとうふかまぼこ」、もうひとつは、「株式会社ヤマウチ 山内鮮魚店」さんの「リアスの恋人たち」と…

3つの奇跡が重なった日

今日、夜8時ごろセブンイレブンの前を通りかかったら、何とまだ営業しており、さらに棚にもおにぎりがたくさん残っていました。紀州梅のおにぎりとシーチキンマヨネーズのおにぎりを二つ買いました。 3週間ぶりのコンビニのおにぎりです。 これまでは、パ…

穴埋め

今日、自分の眼鏡を見たら、片方の鼻当ての部分が無くなっていました。↓ 眼鏡をかけると、鼻の頭に金属部分が当たって痛いです。 いつ、その部分が外れたのか、全く気が付きませんでした。あの地震以降、眼鏡をかけながら寝ていたこともあったので、その時で…

宮城県南三陸町の「キラキラ丼」シリーズ

今日、散らかっていた大学での私の部屋を掃除していたら、このようなパンプレットを見つけました。 以前、このブログでも紹介した「南三陸キラキラいくら丼」のチラシです。魚介類に目のない私にとって、とても魅力的なチラシだったので、捨てずに取っておい…

「甘いものでほっとする」の科学

今日のasahi.comのニュースから*1。 甘いものでほっとして 被災地に焼き菓子177箱送る 東日本大震災の被災者らに「甘いものでほっとして欲しい」と、神戸や大阪、京都、北海道などの菓子店16店が28日、クッキーやマドレーヌなど日持ちする焼き菓子計…

科学者の「主観と客観」〜“イカ”や“卵”になりきれるか〜

私が大学院生の時に、タイトルは覚えていませんが、当時活躍していた科学者たちを紹介している本がありました。かれこれ、15年以上も前の話です。その本の中で、ある科学者が言っていたことがいまだに私の心に残っています。 その科学者は、神経細胞を使っ…

どのような「非常食、災害食、震災食」を準備しておけばよいか?

今週から、大学のインターネットサーバーや電話等が復旧し、いろいろな方から、震災のお見舞いや暖かいお言葉を頂きました。心より厚く御礼申し上げます。 先ほど、仙台の街角で「東京都水道局」や「京都市水道局」の給水車を見かけました。仙台では、水道や…

ふるさと福島の“汚された”土、水、空気そして心

私は「せんせー、クールですね」と学生から言われることがよくあります。表情の変化に乏しいからでしょう。私は、楽観主義なので、基本物事に動じず、感情の振れ幅が非常に小さな人間だと自分では思っていました。それが今、心が振れに振れ、かき乱され、自…

今の日本は、原発事故による風評被害の“被害者”にも“加害者”にもなりうるという現状の中で

今、原発事故による風評被害は、国内と国外の「二重構造」になっています。つまり、世界的にみると、日本は海外の国から風評被害にさらされ、国内をみると、福島原発近くの住民はその他の日本の地域の方からの風評被害にさらされています。今後、今すでにそ…

私たちは「福島県産の牛乳、茨城県産のほうれん草」を食べることができるか

皆さんの、福島県のイメージはどのようなもの“だった”でしょうか?高校卒業まで福島で育った私はよく知っています。非常に影が薄い県であったということを。今は、原発事故という最悪な形で、私のふるさとが世界中で有名になってしまいました。私の福島県人…

「震災→日常」への過渡期で思う、“人”や“食”の本質

震災後という異常時だからこそ、「その人の本性」が垣間見えたり、「本当に大切なこと」があぶり出されると感じている方も多いのではないかと思います。現在、私の住む場所や仙台駅周辺ではだいぶライフラインが復旧し始めており、異常時を脱し、ほぼ正常時…

薄暗い洋菓子店とその店員 〜復興への第一歩にかえて〜

東北関東大地震の2日後の3月13日、私と妻は自宅周辺の仙台市太白区長町周辺を歩いていました。歩いていたというよりも、何かしらの情報を求めて“さまよっていた”といったほうが正しいかもしれません。この震災の死者行方不明者の数が1万人を越すということも…

地震、津波、原発事故は防げないが、風評被害は私たちが唯一防げる災害です

私の実家は、福島の中通りです。実家は母と祖母が二人暮らしで、近くに姉夫婦が住んでいます。姉は地方公務員なので、避難住民への対応に追われているでしょう。福島の浜通り地方では、地震災害、津波災害、そして原発事故の「三重苦」です。 放射性物質の過…

どうか、どうか

私の生まれ育った東北が、私の大好きな三陸が壊滅的です。 両足両腕がもがれ、お腹がえぐられ、頭が吹き飛ばされた気分です。 今も水や食料やトイレで苦しんでいる多くの人が、今でも助けを待っています。 どうか、ひとりでもひとりでも助かることを祈ってい…