夜食日記

分子調理学者。料理・調理のメカニズムを研究する大学教授。著書に『料理と科学のおいしい出会い』(化学同人)、共訳書に『The Kitchen as Laboratory』(講談社)など。分子料理・分子調理ラボ(http://molecular-cooking-lab.net)を主宰。関心は「食×科学×芸術」。

サンドイッチの組み立て方と「料理の式」

 最近、気になっている本が二冊あります。

 ナガタ ユイさんの「サンドイッチの発想と組み立て」と「卵とパンの組み立て方」という本です。

サンドイッチの発想と組み立て

サンドイッチの発想と組み立て

 
卵とパンの組み立て方: 卵サンドの探求と料理・デザートへの応用

卵とパンの組み立て方: 卵サンドの探求と料理・デザートへの応用

 

 料理本に「組み立て」というタイトルを掲げているところに独自性を感じました。構造学的な視点が興味深いです。

 料理構造は、私の行っている「料理の式」の研究と相性がいいです。

 たとえば、下のローストビーフサンドイッチは、このような式になります(分子活動の状態だけで表した場合)。

ローストビーフサンドイッチの料理の式:g σ f σ e σ d σ c σ b σ a 

 食材a〜gが重層σで重なっているという表現形態になります。食材を{G:気体、W:液体、O:油脂、S:固体}で表現することもできます。

f:id:yashoku:20191014201223j:plain

 また、トルティーヤで包むグリルドチキンのブリートの式はこのようになります。

グリルドチキンのブリートの料理の式:(b + c + d + e + f + g + h)⊃ a

 ブリートは、中身の具材b〜hがそれぞれ別個に存在(併存+)して、それらがすべてトルティーヤaで包合されている(包まれている)という料理構造です。

f:id:yashoku:20191014202413j:plain

 私の研究室では、料理の式の定義を明確化し、あらゆる料理の式化を行っています。

 ナガタさんの本のレシピもすべて式化できます。サンドイッチを式化していくと、何か新しい視点が見つかるかもしれません。

 さらに、この本も気になっています。

 パフェの料理の式からも、何か構造的な特徴が客観的に見えてくることもあるでしょう。

 

過去記事